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太閤秀吉も愛でたとされる
日暮らしの庭で錦秋を愉しむ

2022年12月27日

有馬歴史散歩

日本書紀にも記録が残るなど、1300年以上の歴史を持つ有馬の湯治文化。
太閤秀吉をはじめ、数々の偉人たちが心と身体を癒したとされる名湯へ、この冬、湯治の旅に出かけませんか。

太閤秀吉が「いくら見ていても飽きない」と褒め称えたことから、「日暮らしの庭」 とも呼ばれる瑞宝寺公園の紅葉。今では関西を代表する紅葉の名所として知られています。
この地に瑞宝寺の前身となる瑞宝庵が創設されたのは慶長9年(1604年)のこと。その 後、創設者である大黒屋宗雪の孫にあたる三七郎(寂岩道空)が黄檗宗に帰依し、寛文13 年(1673年)に木庵禅師を招いて開山。瑞宝寺を新たに建立しました。瑞宝寺が紅葉の名所として広く知られるようになったのは、1800年に入ってから。文政6年(1823年)から 弘化元年(1844年)にわたって瑞宝寺の第五代住持を務めた慈定真戒が、楓や桜の植樹に努めたとされています。それにより秀吉が愛でた景色はさらに鮮やかさを増し、この頃から「日暮らしの庭」や「錦繍谷」として広く世に知られるようになりました。その後も、明治元年(1868年)に当時廃城になっていた伏見桃山城から山門を移築。整備が進めらてきましたが、瑞宝寺は神仏分離令と廃仏毀釈運動によって明治6年(1873年)に廃寺に。歴史の幕を閉じることになります。
再び歴史が動き出すのは、昭和26年(1951年)。神戸市が瑞宝寺跡を公園として整備し、瑞宝寺公園として生まれ変わります。また、その前年の25年には豊臣秀吉が千利休ら大茶会を催した故事にならい有馬大茶会を開始。現在も11月2日・3日の両日には、 瑞宝寺公園で野点が催されています。(※2021年は開催中止)。瑞宝寺公園には今も秀吉が愛用したとされる「石の碁盤」が残されています。瑞宝寺が建立されるよりも前に、秀吉が愛でたこの地には、どんな景色が広がっていたのでしょうか。歴史に想いを馳せながら、美しく色づく紅葉をお愉しみください。

太閤秀吉も愛でたとされる日暮らしの庭で錦秋を愉しむ
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