北野異人館・神戸旧居留地の歴史を巡る
2024年12月19日
有馬歴史散歩
神戸開港から150年。
多様な文化を受け入れ、独自の発展を
続けてきた神戸の歴史を巡る。
神戸が開港したのは、1868年(慶応4年/明治元年)1月1日のこと。当時、外国人居留地として整備されたエリアでは、西洋の都市計画を取り入れた格子状の街路が整然と区画され、これが後の神戸発展の基礎となっていきました。
開港後、外国人商人たちは居留地に商館を構え、活発な貿易活動を展開する一方で、山の緑と海を一望できる北野の高台に住居を構えるようになりました。これが現在の北野異人館街の起源とされています。神戸の風景や気候は、居留地の外国人たちに深い感銘を与え、有馬や六甲山系が織りなす自然美は、彼らの生活や建築にも影響を与えました。
旧居留地時代の商館として現在も残るのが、旧居留地十五番館(旧アメリカ合衆国領事館)です。二階の南側にベランダを持つコロニアルスタイルの建物は、明治13年頃に建築されました。現在はカフェレストランSalon15 TOOTH TOOTHが入居しており、観光スポットとしても人気を博しています。
また、北野異人館街を代表する建築の一つとして知られるのが、「風見鶏の館」です。この赤レンガ造りの建物は、明治四二年頃にドイツ人貿易商ゴットフリート・トーマスの邸宅として建てられました。尖塔の上に風見鶏をあしらった特徴的な外観は、異国情緒漂う北野の街並みに彩りを添えています。設計を手がけたのはドイツ人建築家ゲオルグ・デ・ラランデで、ネオゴシック様式やハーフティンバー様式、古典様式等、その建築には多様な様式を採用。現在は一般公開されており、内部には当時の生活を垣間見ることができる家具や調度品が展示されています。
開港から150年を迎えた今、改めて神戸の建築史を振り返ると、山と海が織りなす自然環境と多様な文化が融合する独特の景観美こそ、神戸の魅力そのものといえるでしょう。当館へお越しの際には、ぜひ神戸市街まで足を運び、歴史ある街並みをお愉しみください。北野の異人館街では、港町ならではの異国情緒を感じながら、19世紀から続く外国文化との交流の足跡に触れることができます。また、旧居留地の整然とした街路や重厚な建築物を巡れば、開港による外国文化の流入が神戸の発展に大きな影響を与えたことをうかがい知ることができるでしょう。神戸の豊かな歴史が語る物語を、ぜひ散策の中で味わってみてください。
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