伝統ある有馬温泉街に西洋文化が息づく理由
2025年5月2日
有馬歴史散歩
神戸開港に伴い、在留外国人から人気を集めた有馬温泉。
以降、西洋文化を取り入れながら独自の発展を遂げてきた有馬の歴史を紐解きます。
兵庫(神戸)港が開港したのは慶応3年(1868年)のこと。神戸には大きな船を受け入れることができる大水深の港が建設できる海岸が広がっていたことや、公使や貿易商たちの駐在に必要な居留地を建設できる敷地が十分にあったことで、開港場として選ばれたそうです。以降、世界の貿易港として新たな歴史を歩み始めた神戸は、外国人居留地から多様な西洋文化が伝わることで独自の発展を遂げることになります。
有馬もまた、神戸開港による影響を大きく受けた地域の一つです。六甲山の北麓に位置する有馬温泉は、神戸市街地よりも気温が3度ほど低いこともあり、開港後は在留外国人の避暑地として人気を集めることになります。また、西洋文化を積極的に取り入れ、西洋風の装飾や設備を導入することで外国人にも親しみやすい環境を整えたことも、人気になった理由のひとつです。事実、当時外湯として多くの人を迎え入れていた本温泉は、明治16年に洋風建築へと一新されています。また、明治9年(1876年)にはすでに外国人専用ホテルがあったそうです。中でも杉本ホテルでは女主人が流ちょうな英語で接客していたそうで、西洋文化を取り入れたオードブルが提供されていたといわれています。
今も尚、旅館や温泉街の至る所で和と洋が融合した独特の意匠を垣間見ることができます。開港からの歴史に思いを馳せながら、時代の面影が残る街並みを散策してみてはいかがでしょうか。

明治16年に完成した本温泉の浴舎。洋風建築を取り入れた浴舎は、内務省衛生局お雇いのオランダ人薬学者ゲールツが計画・監修したと言われています。
大正4年開業の有馬軽便鉄道「有馬駅」と隣接する有馬サイダー工場は、レンガ造りで洋風の近代的な設備だったそう。


外国人にも親しみやすい環境を整えようと、洋風建築を取り入れた温泉施設や外国人専用ホテルが温泉街の各地に建設されました。

かつては毒水と恐れられた有馬の炭酸泉ですが、明治8年にオランダ人ドワルスにより飲用と浴用に適した炭酸水だと証明されました。
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